【公式サイト　リニューアル記念　沢知恵ＣＤ自己紹介キャンペーン開催中】

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３月に聞きたくなるCDです。ユーミンの《卒業写真》が入っているのと、東日本大震災のあとにうたうようになったうたが多いからかな。《悲しくてやりきれない》《手のひらを太陽に》《贈る言葉》、そして《S−やさしい風》がそうです。《S−やさしい風》は、大切な人をなくした悲しみを、宮川彬良さんのメロディーにのせて私が作詞しました。モンパチのキヨサクさんが、目の見えないシンガー・ソングライター木下航志さんのためにつくった《pray》もです。

２枚組ライブ・アルバム〈一期一会〉を発表したのが2002年。おかげさまで、世代を越えて愛されつづけているコモエスタの売り上げナンバー・ワンCDです。それから11年後の2013年に、やはり２枚組のライブ・アルバムとして発表しました。未発表曲がずいぶんたまっていたけれど、当初は２枚組にするつもりはなかったし、タイトルも〈一期一会 II〉にするとは思っていませんでした。

この写真です。ほおづえをついているアングルがアルバム〈一期一会〉に似ているでしょう？　これを見たとき、あっ、って思ってしまったんです。ロングのストレート・ヘアーからショートになり、母親になり、一人の女性の10年をしみじみ感じて、〈一期一会 II〉として、２枚組として出そう。そんなんで決めちゃいました。すてきな写真を撮ってくれた平賀正明さんに感謝。この日の撮影は、うんとセクシーな雰囲気にしたくて、保育園のママ友からどっさり服を借りたっけ。私のワードローブには、いわゆる「女の服」がないことに気づき。元CAのママ友が、任せて！って。この黒いワンピースもね。うふふ。

ライブ・テイクは、季節公演をしている東京下北沢ラカーニャ、東北の被災地、ハンセン病療養所大島青松園など、あちこちです。2001年から毎年行っている「大島青松園コンサート」で大好評の《ようこそ大島へ》《みんなの庵治第二小学校》もあります。ハンセン病回復者で、群馬県の栗生楽泉園に生きた詩人、桜井哲夫さんの詩に中川五郎さんが曲をつけた《消印のない手紙》も入れました。

いまや《こころ》《胸の泉に》の次にコンサートでうたうことの多い《ありのままの私を愛して》は、RMG緑園マザーズ・ゴスペルのみなさんといっしょにうたいました。東京自由が丘にある女子の中学高校、玉川聖学院の創立60周年記念ソングとして依頼をうけて、私がつくったうたです。依頼されたとき、玉川聖学院の子たちだけでなく、日本のキリスト教教育の学校に通う子どもたちみんな、そして、それ以外の子どももみんなうたいたくなるようなうたにしてください、と言われました。あんた、そりゃ無理よ、と言いたいところでしたが、これはチャレンジと思い、お引き受けしました。玉川聖学院に何度も通い、一番揺れるけれど、一番夢ふくらむすてきな子どもたちからインスピレ—ションをうけて、ある日の帰りのバスの中で口ずさんだフレーズから生まれました。涙があふれました。中高生のためにつくったはずが、うたってみたら、私自身への応援歌になっていたし、おとなのみなさんも、そういうふうに言ってくれます。ほんとうに不思議。

《花火》のこと、よく聞かれます。というか、オリジナルのラブソングをつくると、実話ですか？って。気になります？　ナイショだけど、ひとつ言えるのは、私は自分のつくったラブソングがけっこう好きです。分身みたいに愛しいです。

マイ・ベスト３

１　pray　キヨサク：詞／曲
どうしたらこんな魔法のようなうたが書けるんでしょう。キヨサクさんの曲は、谷川さんの詩と同じくらい、大好きだけど不可解です。暗やみの中で、希望を見出そうと寄り添い祈るすべての人へ。

２　嘲笑　北野武：詞／玉置浩二：曲
たけしさんがこんなロマンチックな歌詞を？　びっくりですよね。玉置浩二さんの曲もすばらしくて、うたうと高原の夜空にいざなわれます。

３　ともだちになりたい　中村中：詞／曲
家に置いてあったCDを聞いて、とりこになり、カバーしました。うたうたび、胸をしめつけられます。