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谷川俊太郎をうたう

谷川俊太郎をうたう

Sings Shuntarō Tanikawa
cosmos records/CMCA 2030/2014年
2014年4月9日 発売
2,500円(税抜)

やさしくて、ゆかいで、せつなくて、力強いことば
日本語うたいの名手による谷川俊太郎ソングブック
ネスカフェのテレビCMでも愛される「朝のリレー」、東日本大震災直後につくられた「ろうそくがともされた」他。

「表情豊かな詩に拮抗する力強い歌声がまぶしい。」
(CDジャーナルより)

「シンガー・ソングライターの沢はカヴァー・ワークの秀逸さに関してはとりわけ評価が高く、また、言葉(日本語)の解釈、表現力という点でも他の追随を許さない実績と情熱を多くの作品で示してきた。これまでも、自身でメロディをつけるなどして、まど・みちおや金子みすゞ、茨木のり子、塔和子といった詩人たちの作品を歌ってきたわけだが、谷川俊太郎こそが本命だったのではないかと思う。というのも、この『谷川俊太郎をうたう』を聴いて、それまでの沢のカヴァー・ワークにはない、一種の清々しさ、あるいは安心感のようなものを僕は感じたから。」(音楽評論家・松山晋也)

谷川俊太郎:詩

Tracklist:

01.うたうだけ(武満 徹:曲)
02.朝のリレー(沢 知恵:曲)
03.あげます(沢 知恵:曲)
04.めの まど あけろ
05.ロンドンばしがおっこちる(イギリス民謡)
06.ぽつねん(武満 徹:曲)
07.私が歌う理由(三善 晃:曲)
08.3たす3と3ひく3(武満 徹:曲)
09.死んだ男の残したものは(武満 徹:曲)
10.ろうそくがともされた(沢 知恵:曲)

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3月11日がめぐるたび、思い出す東北のまちまち、出会った人々。東日本大震災以降たくさん通うようになって、私は東北がいっそう愛しくなりました。

谷川俊太郎の詩をずいぶんうたってきて、作品集にまとめたいと思いながら、なかなかうまくいきませんでした。一気に背中を押してくれたのは「ろうそくがともされた」という詩。友人が送ってくれた詩集『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)は、震災直後に紡がれたおおぜいの人のことばのオムニバス。その中で圧倒的な強い光を放つ谷川さんの作品がありました。「きもちがのびたりちぢんだりする」「かなしみからうまれる よろこびのうた」。最後のベートーヴェン《歓喜の歌》は、感極まってああなりました。ことばを失ったあのときに、いったいどうやって? 谷川さんにたずねたら、「ことばなんか失いやしませんよ」と笑顔で。電気が消えたあのころ。身を寄せ合い、友を思いながら静かに過ごした夜。この詩をうたうたび、東北沿岸のにおいに身をひたすのです。

小学3年生で日本にやって来て、ひらがなからおぼえた私が最初に感動した日本語の詩は、「朝のリレー」です。国語の教科書でした。なんてすてきな響き。日付変更線を飛行機の窓から真剣に探した私にとって、世界じゅうの友だちが「経度から経度へと」朝をリレーしていくさまは、リアリティー以外のなにものでもありませんでした。この詩にこのメロディー以外、ありえないでしょう。自画自賛! 自分の声で重ねたコーラスは、アニー・レノックス風のつもりです。

谷川さんの家に、詩に曲をつけたこととアルバムをつくるおゆるしをいただきに行きました。曲は即OKだったのですが、アルバム・タイトル〈アイ・ラヴ・谷川俊太郎〉は却下されました。ちょっぴり照れくさそうに。帰りがけに、「実は私、金素雲の孫なんです」と言ったら、谷川さんは「知ってますよ」ってクールに答えて、それ以上言いませんでした。家に帰ったら、谷川さんからファックスが入っていて、私の祖父が訳した『朝鮮童謡選』(岩波文庫)に影響を受けて、子どもの詩を書いたり訳したりしたことが書いてある文章でした。私は谷川さんの家に行く前に、アルバム・ジャケットのデザインを担当してくださった桂川潤さんの装丁による『韓国・朝鮮の知を読む』(クオン)で読んでいて、びっくりして、でも、お会いしたときにそれを前面に出すといやらしいから、さりげなく言ったつもりでした。ほんとうはお互いに相当びっくりしたよね、って後日谷川さんと言い合って、笑いました。東京で2回、札幌で1回ごいっしょできたことは、私にとって一生の宝物です。

このアルバムは、初めて元夫のプロデューサーとつくらなかった作品です。離婚してもしばらくいっしょに制作していましたが、ここからちがいます。記念すべき一歩でした。上野洋さんにはずいぶん助けられました。録音、ミックスだけでなく、コーラスのダビングも、私がフンフンフンって口ずさむと、ぱっと理解して先導してくれました。上野さんはフルートの名手でもあり、アルバムをぐんとクラシカルで明るいものにしてくれました。

アルバム・ジャケットの私の写真は、平賀正明さんによるもの。裏のジャンプしているのは、毎回平賀さんに求められるんです。人生、ジャンプしなくちゃね。

マイ・ベスト3

1 ぽつねん 谷川俊太郎:詩/武満徹:曲
武満徹とつくったなかで一番好き。アルバム〈ライブ・アット・ラカーニャ春〉に弾き語りライブ・バージョンがあるけれど、この分厚いコーラスは、どうしてもやりたかったんです。楽しくてぞくぞくして、あっというまにできました。

2 あげます 谷川俊太郎:詩/沢知恵:曲
ずっと前から好きな詩に、ある日突然、一瞬でメロディーがつきました。お会いしてわかったけど、谷川さんって、ものすごくセクシーです。

3 私が歌う理由 谷川俊太郎:詩/三善晃:曲
東京藝術大学の副科合唱の授業でうたって、大好きになりました。三善晃メロディーはもう一曲《コスモスの詩》アルバム〈わたしが一番きれいだったとき〉にあります。

Tomoe

谷川さんリハ©Masaaki Hiraga 2014

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