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わたしが一番きれいだったとき

わたしが一番きれいだったとき

When I was Most Beautiful
cosmos records/CMCA 2019/2005年
2,800円(税別)

2002年から2004年のライブの中から選りすぐりのテイクを収録。
「詩と詞の間をさまよいながら」うたってきた沢 知恵、感動の軌跡。
やさしく、ときにつよく語りかける唯一無比のピアノ弾き語りワールド。
オムロンのTVCMとして《人生の贈り物》放映。
ここ数年のライブから、ひと、こころ、命をテーマに真っ向から歌に取り組み、毅然と自分に向かい合い続けてきたこれまでの彼女。だが、新作では大らかに、優しく、語り聞かせる。おだやかな歌はしみじみと味わい深く、心に染みる。松田聖子らの有名曲を個性的にうたいながら、作品の持つ普遍性を描き出すあたりも見事だ。自作品の「おなじ」が秀逸。(音楽評論家・小倉エージ)

Tracklist:

01 人生の贈り物―他に望むものはない― (ヤン・ヒウン:詞/さだまさし:訳/曲)
02 わたしが一番きれいだったとき (茨木のり子:詩/沢 知恵:曲)
03 スウィート・メモリーズ (松本 隆:詞/大村雅朗:曲)
04 ハッピー・バースデイ・トゥ・ユー
(パティ・S・ヒル:詞/ミルドレッド・J・ヒル:曲)
05 ひこうき雲(荒井由実:詞/曲)
06 ラヴ・アローン(ホンジャ・サラン)
(ト・ジョンホァン:詩/沢 知恵:訳/イ・コニョン:曲)
07 コスモスのうた「詩の歌」より (まどみちお:詩/三善 晃:曲)
08 黒いカバン(赤いチャリンコ)
(岡本おさみ:詞/泉谷しげる:曲(沢 知恵:かえうた))
09 自分の感受性くらい (茨木のり子:詩/中川五郎:曲)
10 おなじ (沢 知恵:詞/曲)
11 さとうきび畑 (寺島尚彦:詞/曲)

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2005年、私は母親になりました。この作品は、直後に発表されたもの。撮影時、実は臨月だったんです。まさに「わたしが一番きれいだったとき」。妊娠中、女性はホルモンの影響で肌がピカピカになります。表情もやわらかい。当時仲よくしていた先輩ママの早見優さんから、産後はまともな撮影なんかできないから撮っておくように助言をもらい、優さん経由で、ヘアメイクとカメラマンの方を紹介してもらいました。武藤義さんは、往年の松田聖子のアルバム・ジャケットなどアイドルをたくさん撮ったベテラン。ヘアメイクの長谷川ケイさんも、その世界では有名な方です。アルバム・ジャケットは、ブックデザインのようにしたいと、『芸術新潮』の編集者だったMさんにつないでもらい、日下潤一さんにお願いしました。〈雨ニモマケズ〉も、日下さんです。ぜいたくなアルバム・ジャケットになりました。

タイトル曲《わたしが一番きれいだったとき》は、茨木のり子の詩です。アルバムには茨木さんの詩を2編入れました。中川五郎さんのライブで五郎さんが曲をつけてうたう《自分の感受性くらい》に衝撃を受け、茨木のり子にはまってしまいました。エッセイ『ハングルへの旅』(朝日新聞社)を読んでいたら、茨木さんがだんなさんを亡くされて、50歳を過ぎてハングルを学び始めたきっかけは、10代で出会った金素雲氏の『朝鮮民謡選』(岩波文庫)であった、と書いてあったのです。びっくりでした。私は茨木さんに手紙を書き、2つの詩をCD化する許諾をお願いするついでに、追伸に書きました。「実は私、金素雲の孫です」と。すぐにお返事くださいました。たっぷりの鉛筆文字で。「すべてOK」、そして、祖父との縁にたいそう驚かれ、喜んでくださったようでした。子どもを産んで少し落ち着いたら会いに行こうと思っていたら、翌2006年2月、新聞で訃報を知りました。その数週間後、郵便受けに茨木さんから届いたお別れの手紙を抱きしめ、私は空に向かって、「茨木さんのバトン、受け継ぎます」と誓いました。さらにその後、縁あって茨木さんがすべてを託した甥御さんの宮崎治さんとつながる幸いを得ました。のり子さんの死後、テーブルに置いてあった私のデモCDを持ち帰って聞き、気に入ってくださったそうです。そのへんのことを含め、宮崎さんが書いてくださったすばらしい文章は、アルバム〈りゅうりぇんれんの物語〉のブックレットにあります。宮崎さんは言いました。茨木さんの詩はいろんな人がうたっているけれど、私がうたうと暗くないから、きっと茨木さんは喜んだんじゃないかって。だって、茨木さんの詩は暗くないじゃん。谷川俊太郎さんも、いつも愛をもって茶化すんだけど(茨木さんは暗くてまじめすぎる、みたいに)、私はくそまじめは、つきつめると独特のおかしみを醸すと思っていて、もしかしたら茨木さんに自分の一部を勝手に重ねて共感しているのかもしれません。明るいんだぞ(笑)!

季節公演をしている東京下北沢ラカーニャをはじめ、大きなホールでのコンサートの録音も入っています。当時全コンサートに同行した元夫のプロデューサーがせっせと録音をしてくれたおかげで、いいテイクがたくさんありました。

アップテンポの曲が少ないのはチャレンジでした。迷いもあったけど、これが沢知恵だという宣言みたいになって、自信がついた気がします。このアルバム、3番目に売れていて、いまも人気があります。

マイ・ベスト3

1 ひこうき雲 荒井由実:詞/曲
イントロで「葉桜の季節に逝ってしまった、生きていたら36回目の誕生日」とうたっているのは、小説家で友人の鷺沢萠さんのこと。亡くなった直後のラカーニャでのテイクです。鷺沢さん、よく客席で泣いていたっけ。

2 黒いカバン(赤いチャリンコ) 岡本おさみ:詞/泉谷しげる:曲
泉谷しげるさんの名曲を替え歌に。岡本おさみさんからあたたかい許諾のお手紙をいただきました。このうたが好きという人に会うと、ニヤッとしてしまう。

3 おなじ 沢知恵:詞/曲
谷川俊太郎&佐野洋子の名作詩画集『女に』(マガジンハウス)にインスパイアされてつくったラブソングです。「あなたとおなじ日に死にたい/かなわぬしあわせとわかっていても。」
Tomoe

Tomoe Sawa
© Tadashi Mutoh

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